自閉症スペクトラム(広汎性発達障害)の息子の成長日記

自閉症スペクトラム(広汎性発達障害)の診断を受けた3歳の男の子の成長記録。療育のこと、日々の出来事。0歳の少し神経質な赤ちゃんとの生活も。

挨拶したいんじゃなかった

「お早うございますって言うんだよー」
「ありがとうございましたって言うんだよー」
と私が言えば素直に言ってくれる息子。
しかしまだまだ自分から言うことは全くなく。
(いってらっしゃいとおかえりなさいは最近マスターしたのか間違えなくなりました(^^))



登園したときにお友達が靴箱の前で遊んでいていると、何か言いたそうに立ち止まってじーっとお友達を見つめるんです。めちゃ真横で。
その度に「お友達におはようは?」と息子に言ってたのですが、とある日、なぜそんな会話になったのかは忘れましたが「かぼちゃん、おともだちにあいさつするのいや」と言い出しました。


「なんで嫌なの?」「挨拶したくないの?」
と聞くと「いやなの。あいさつしたくない。」を繰り返すので、とりあえずその時は「そっかー。挨拶したくないのかー。なんで日本には挨拶をしないといけないっていう習慣があるのかな。不思議だね~」と適当に話を変えつつ(?)、心の中では「何?なんかこだわり的な感じ?それとも言葉が変っていじめられてる?(柔らかいものしか食べないので口の周りの筋肉が発達してなく、滑舌が物凄く悪いんです。楽しい→たのちい みたいな2、3歳ぐらいの滑舌です)」と不安になり、私は人に会えば挨拶をするということを覚えてほしいけど本人が嫌がってるならやめたほうがいいのか作業療法の先生に聞いてみました。




「それ、ただ単にかぼちゃんがおはようって言いたくないだけじゃないですか?」
作業療法の先生に言われました。


全く私の中になかった発想!


「かぼちゃんはお友達を見て何か言いたいことがあるのに、毎回横から「おはようって言いなさい」と言われたら「挨拶いやだー」ってなりません?」
「そりゃあ挨拶はできた方がいいと思いますけど、本人が挨拶したくないんだったら無理にさせなくてもいいと思いますよ~。」
とアドバイスをいただきました。



私、登園の時に毎回お友達をじーっと見つめる息子を見て「おはようって言いたいんだろうなぁ」と勝手に思ってたんです。
でも作業療法の先生のアドバイスで息子の言いたいことがおはようではないと気づき、早速登園の時にお友達をじーっと見つめる息子を息子に声をかけました。


「お友達に何が言いたい?お母さんもいるから言ってみたら?(^^)」


と言うと、息子は私の手を強く握りしめたままお友達の側に行き、目を合わさず「しーちゃんこれしてあそんでるー」と言いました。
しーちゃんは息子が話しかけたからか「田中かぼすくんおはよう!」と挨拶をしてくれ、息子のほっぺたをむぎゅっ!と口に寄せ「かぼちゃんかわいい~(*´∇`*)」とお姉さんのように相手してくれてました。(ちなみにしーちゃんは同じグラス)



本当だ!
息子はおはようが言いたいんじゃなかったんだ!
と思ったと同時に、今思うと登園の時にお友達に挨拶をさせるときも今回も必ず私の手を強く握りしめ、私から離れず友達と接していたので(友達がいないときは私の存在なんてないかのように教室に入っていきます)、息子の中で他人に話しかけるのは挨拶レベルでもかなり緊張するんだと気づきました。


そうだよね。自分の弟でも目を合わせるの苦手なのに保育園のお友達に自分から話しかけるなんてかなり勇気のいることだよね。




息子が嫌われてはいけないと思い、入園時から園で出会う子みんなに挨拶してたお母さんは一年経った今、園の子たちの名前をほぼ全員覚えてしまったよ(^^)





確かに挨拶なんて出来なくても死ぬわけじゃないもんね。
息子がお友達を見つめてるときは何が言いたいのか聞くようにしよう。